配偶者ビザに必要な戸籍謄本とは?抄本との違いと提出の注意点
戸籍謄本と戸籍抄本の違い
日本の戸籍とは、国民の出生・婚姻・死亡などの身分事項や親族関係を記録する公的な帳簿です。配偶者ビザの申請においても、重要な基礎資料となります。
1つの戸籍には、1組の夫婦と未婚の子について戸籍簿に記録されます。
この戸籍には、「戸籍謄本(とうほん)」と「戸籍抄本(しょうほん)」という2種類の証明書があります。どちらも戸籍簿の内容を証明するものですが、内容に違いがあります。
- 戸籍謄本:戸籍に記載された全員の情報を記載したもの
- 戸籍抄本:戸籍に記載された中から、特定の個人の情報のみを抜き出したもの
つまり、戸籍の全体が必要な場面では「謄本」、特定の個人のみで足りる場面では「抄本」が用いられます。ただし、申請人が戸籍に1人しか記載されていない場合は、1人でも全部の写しとなるので謄本となります。
近年のコンピューター化された戸籍では、
- 戸籍謄本 → 「全部事項証明書」
- 戸籍抄本 → 「個人事項証明書」
という名称で発行されるようになっています。

配偶者ビザに必要な戸籍謄本とは?
日本人の方と外国人配偶者の結婚による配偶者ビザ(日本人の配偶者等)を申請する際には、婚姻が反映された「戸籍謄本(全部事項証明書)」の提出が必要になります。
婚姻届を提出してから実際に戸籍に婚姻が反映されるまでには、以下のような時間がかかる場合があります。
- 市区町村役場に直接提出した場合:約1週間程度
- 海外の日本大使館・領事館に提出した場合:約4週間程度
反映前の状態では、婚姻の事実が公的に証明されないため、ビザの審査に進むことができません。
事実婚(内縁関係)や、まだ戸籍に反映されていない段階での申請は不許可の原因となるため注意が必要です。
短期滞在ビザ中に早く申請したい場合は?
よくあるご相談のひとつに、「外国人配偶者が短期滞在ビザで日本にいるうちに、なるべく早く配偶者ビザを申請したい」というケースがあります。
外国人の夫または妻の短期滞在ビザの在留期限(90日)がせまっているなど、その他何らかの事情で配偶者ビザを早く申請したい場合などもあります。その場合はスケジュールに留意し、一番ご本人たちの事情にマッチした配偶者ビザ申請の方法を検討することになります。
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この記事を書いた人
村井将一(むらい まさかず)
CFP・証券アナリスト・行政書士
1977年生まれ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJフィナンシャルグループと米モルガン・スタンレーとのジョイントベンチャー)で企業の資金調達やM&Aなどのアドバイスを行う投資銀行業務に従事。在職中、現場業務に従事しながら従業員組合中央執行委員として職場内の外国人や女性の活躍などのダイバシティ推進、労務環境改善活動に従事。
専門は配偶者ビザをはじめとする外国人の在留資格手続きに関わるコンサルティング及び財務コンサルティング。
休日の楽しみは、アイドル現場、散歩、夜ホッピーを飲みながら映画を見ること。ネコたちと遊ぶこと。
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