高度専門職ポイントを活用した永住申請の実際
高度専門職ポイントを活用した永住申請の実際
事務所のロケーションもあってか、日常で高度専門職ポイントを活用した永住申請を多く取り扱っています。
典型的には、技術・人文知識・国際業務などの在留資格で会社員をしている外国人が、高度専門職ポイントを計算した時に80点以上があるとして、在留期間2-4年くらいの短期間で永住申請しようというものです。
年齢は20代後半から35歳くらいまでで、日本の大学や大学院を卒業して、N1を持っていて、日系や外資系の大企業で務めている人が多い気がします。したがって、高度ポイントを利用して未だ年収のさほど高くない20代、30代前半の若い人が短期間で永住申請をしようとする場合、N1の取得(15点)と日本の大学卒業(10点)の点数が大きな変数であると感じています(国公立大有名私大などのポイント加算校なら更に10点)。
一見すると「70点以上を3年間」の枠組みの方がハードルが低く感じやすいですが、私の感覚ですと実際は「70点以上を3年間」のほうが難しい気がします。70点または75点の人は何らかの事情で70点を割り込むことが多いからです。したがって、明々白々に80点を超えいるケースが現実的であるように思えます。
在留資格が高度専門職の人は少ない
他方で、現在持っている在留資格が「高度専門職」の人は少数派です。統計数字どおりの珍しい確率だと思います。色々な理由があるのだと思いますが、大企業では在留資格申請の際に高度専門職には対応していない事も多く、企業の人事部では技術・人文知識・国際業務を取得して、「『高度専門職』に変更したいなら後日ご自身で対応してください」というケースもよく見受けます。
また、外国人ご本人が「高度専門職」の在留資格の制度を知らないこともあり、トモダチが高度専門職ポイントを使って永住許可を取った話を聞いて気付く事も多くあります。
金融人材に対しての優遇措置
さきほど、変数は、日本語能力(15点)と日本の大学等卒業の有無(10点)、出身校(+10点?)であると述べましたが、外国の大学を卒業し、日常生活や仕事でも主に英語などを使用する人たちには、得点の配点が不利に働きます。そこで、政府は金融機関に勤務し、投資運用業務に従事する人たちに対して、プラス10点を加算するプログラムを開始しました。