家族滞在ビザの外国人が離婚した場合(家族滞在ビザ)
家族滞在ビザの外国人が離婚した場合、そのまま日本に住み続けることはできますか?
外国人の配偶者と離婚をし場合、そのまま日本に住み続けることはできず、原則家族滞在ビザを他の在留資格へ変更が必要です。
家族滞在ビザの外国人が離婚した場合
家族滞在の在留資格(家族ビザ)で日本に滞在している外国人の方から、「現在の外国人配偶者と離婚をした場合、そのまま日本に住む事ができるでしょうか?」という質問をよく受けます。
家族滞在ビザは、「一定の在留資格を持つ外国人」の「配偶者」として「扶養を受けながら日常生活をする」ことが条件となる在留資格です。したがって、離婚をした場合は、離婚する前の外国人配偶者から扶養を受けている状態ではなくなるため、家族滞在ビザのままでは、日本に滞在する事ができません。
家族滞在ビザを持っている人が、原則離婚後3ヶ月以上が経過(正当な理由がある場合を除く)すると在留資格の取り消し事由に該当する可能性があるため注意が必要です(入管法第22条の4)。また、配偶者と離婚又は死別した場合は、14日以内に入国管理局に届け出をすることが義務付けられており、正当な理由なく、住居地の届出をしなかったり、虚偽の届出をすると在留資格取り消しの対象になります。
〇離婚した場合は、家族滞在ビザの条件を満たさなくなる
〇離婚後3ヶ月以上経過すると在留資格取消となる可能性あり
〇離婚後14日以内に入国管理局へ届出をする義務あり
家族滞在外国人の離婚後の在留資格
家族滞在の在留資格で在留する外国人が離婚した場合で、日本に引き続き滞在したい場合は、原則は離婚後3ヶ月以内に、①就労系の在留資格を取得して日本で働いて自立して生活をしていく、または、②会社を設立し事業を始める、もしくは、③新しい配偶者との再婚する事が考えられます。
就労系の在留資格を取って就職する
家族滞在ビザで配偶者として扶養を受けていたけれども、かつては日本で働いていた事がある人、学歴や職歴などから日本の就労系在留資格の要件を満たす場合には、技術・人文知識・国際業務、高度専門職1号、技能、芸術などの在留資格を取得できる可能性があります。今一度、それぞれの在留資格の要件を満たしているかどうかを確認したうえで、就職活動をすることを検討する事ができます。
典型的には、日本国内または外国の大学を卒業している人や、10年以上の職務経験がある人などは就労系の在留資格を取得しやすいといえます。
事業/商売を始める
経営・管理(または高度専門職1号ハ)の在留資格を取得して、日本で会社を設立して事業/商売を始めることも考えられます。国内外の大学等を卒業していない/または職歴年数が少なく技術・人文知識・国際業務ビザや技能ビザなどの要件を満たしていない場合や、離婚に伴い配偶者から多額の財産分与や慰謝料などを得た場合などは検討し得ます。
他方で、家族滞在の外国人は、原則週28時間以内のアルバイトを除いて就労はできないため、日本で事業を始めるにあたっての事業経験や取引先などの人脈が少なく事業(=経営管理ビザ)の準備に難航することも多くあります。したがって、経営・管理の在留資格の取得には十分な準備が必要です。実際に事業所を借りて資本金500万円以上の会社を作るだけでは入国管理局から経営管理ビザは認められません。
新しい配偶者と再婚
新しい配偶者と再婚をすることで、日本人の配偶者等/永住者の配偶者等/家族滞在の在留資格を取得できる可能性があります。この場合、女性の再婚禁止期間に注意する必要があるほか、交際期間が短くなるため所謂ビザ目的の偽装結婚を入国管理局から疑われ、在留資格の審査ではその結婚の真実性や短い交際期間の合理的な理由が厳しく審査されることとなるので注意が必要です。
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コンチネンタルのサービス
コンチネンタルでは、行政書士およびCFP資格(ファイナンシャル・プランナーの国際ライセンス)の保有者であるプロフェッショナルが、家族滞在ビザ→適切な在留資格の取得をご提案し、その在留資格取得に向けて手続きを行なっていきます。ご不安な点がありましたらお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
村井将一(むらい まさかず)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJフィナンシャルグループと米モルガン・スタンレーとのジョイントベンチャー)で18年間アドバイザリー業務等に従事。
2004年ファイナンシャル・プランナー(FP)の国際ライセンスであるCFP(Certified Financial Planner)を取得。FPとは一人ひとりの将来の夢や目標に対して、お金の面で様々な悩みをサポートし、その解決策をアドバイスする専門家。CFPは世界24カ国で認められた世界共通水準FPサービスを提供できるプロフェッショナルであることを証明する上級資格です。
FP資格における年金や保険、資産運用、税制、住宅ローン、相続などの幅広い専門知識と長年金融機関で培ったノウハウを駆使しながら、家族滞在などの在留資格(ビザ)の取得を目指していきます。
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