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はじめての外国人スタッフの採用 (Lesson 3:技能ビザ)

外国料理の料理人・スポーツ指導者
ハイスキル人材の「技能ビザ」

技能ビザは、外国料理の料理人や外国人パイロット、指導者などの熟練した技能が必要なハイスキル人材に対して与えられる在留資格です。
特に中華料理、韓国料理、タイ料理、インド料理などの外国料理の料理人(コックさん)が日本で料理人として働くために取得するケースが目立ちます。
本稿では、以下に「はじめて外国人の料理人やスポーツ指導者などを採用する会社や経営者」のために、その要件や注意点などをご解説していきます。

技能ビザに該当する職種

技能ビザに該当する職種は以下の9種類です。
法令では、①料理の調理・食品の製造、②外国に特有な建築・土木、③外国に特有な製品の製造・修理、④宝石・貴金属・毛皮の加工、⑤動物の調教、⑥石油探査のための海底掘削等、⑦航空機の操縦、⑧スポーツの指導、⑨ぶどう酒の品質の鑑定・評価等の9種類が定められています。
ここで、入国管理局は、「技能ビザは、日本の社会や産業を発展させるために、日本人では代替することのできない特殊な技能をもつ外国人を受け入れるため」と言っています。
料理人であれば、例えば、フランス料理店で本国の有名店で修行したシェフを呼び寄せるようなことを想定しています。したがって、セントラルキッチンの飲食チェーン店での調理のような職種は不許可となります。あくまで専門外国料理店での料理人の職務等に限ります。ちなみに飲食チェーンの資本の傘下であっても外国料理の専門料理店業態であれば該当します。

なお、有名は裁判例では、ラーメン店チェーンを展開する外食グループの中で、本格中華料理を営む業態で技能ビザで採用された中国人料理人が、その本格中華料理の業態の経営不信から会社都合で同社がメインで運営する大衆ラーメン店に配置転換になり、その後しばらくして技能ビザを更新の際に「技能ビザの職種と異なる活動(不法就労)をしていたので更新を認めません」と更新が不許可になった事例がありました。

技能ビザの要件(料理人の場合)

技能ビザは、法令では「日本の公私の機関との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属するいわゆる熟練労働者としての活動」で「その技能について一定以上の実務経験」と「日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること」とされています。
ここでは、最も多いケースの料理人の具体的な要件を見ていきたいと思います。

(1)10年以上の調理の実務経験があること

外国人本人に調理師として10年以上の実務経験が必要です。この10年には本国の調理学校等で調理の勉強をしていた期間も含まれます。実務経験の立証は勤務していたお店の在籍証明書で証明します。在籍証明書には、「名称、所在地及び電話番号が記載」されていることが必要です。
在職証明書は、かつて偽造が横行して不法就労の温床となったことがあるため、現在では入国管理局が目を光らせています。過去勤めた店が既に潰れてなくなっており、オーナーとも連絡が取れないという状態だと実務経験年数の証明が難しくなってしまうので注意が必要です。
なお、タイのみは日本との経済連携協定によって特別に実務経験を5年以上と定めていますので、実務経験年数のハードルはその分低くなります。

(2)外国料理の専門店であること

冒頭のどのような職種が該当するかのところで見てきたように、「外国において考案され、我が国において特殊なものについて営業する専門店」が技能ビザの対象となります。

つまり、日本料理店やラーメン店、ファミレス、居酒屋の調理ではその要件を満たすことができずに不許可となってしまいます。

どのような店の形態が外国料理の専門店の要件を満たせるかどうかですが、審査の実務運用上は、以下のような店がポイントになっています。

  • 外国料理の単品メニューとともにコース料理のメニューがあること
    (外国現地での本格的な料理の形態をしっかり提供しているという趣旨です)
  • 外国料理の提供に必要な設備を有している
    (ナンを焼くタンドールを設置しているインド料理店など)

(3)調理場設備・座席数等の規模が一定以上あること

座席数や調理場の規模が一定規模あることが実務上の条件になります。座席数で20〜30席あれば概ね合格ラインかと思われます。調理場のガスコンロもスナックの簡易調理場で使われているような家庭用ガス台が1つあるだけでは認められません。このように、制度の趣旨を掻い潜ることを防ぐために、あまりにも小さな規模のお店では技能ビザの取得は難しくなります。

また、20席しかないお店で、料理人だけで10人近くも必要ということは通用ありえないので、認められません。合理的な業務の役割や業務量の説明は必要になります。

(4)日本人と同等以上の報酬を得ていること

同じ会社(お店)に勤めている日本人の従業員と同じ給料水準を支払っていなければなりません。日本語能力の問題などで十分なコミュニケーションを取ることができないなどのハンディキャップがあることも想定されますが、だからと言って日本人よりも給料を低く設定することは許されません。

会社の給与テーブルや周りで働く日本人の実際の給料、業界の世間相場を参考にします。

なお、給料の水準は、賞与(ボーナス)などを含めた1年間従事した場合に受ける報酬を12分の1として計算します。報酬とは「一定の役務の給付の対価として与えられる反対給付」 をいい、通勤手当、扶養手当、住宅手当等の実費弁償の性格を有するもの(課税対象となるものを除きます。)は含みません。

(5)会社と外国人の間で雇用契約等の契約があること

「会社(店)と外国人本人との間」で、雇用契約等の「契約」があることが必要です。法人が契約する場合に加えて、個人事業主が外国人を雇用する場合も含まれます。雇用契約の他にも業務委託契約なども含まれますが、継続性が見込ませるものでなければなりません。

既に雇用が決まっていることの証明として、雇用契約書や内定通知書等を入国管理局へ提出することになります。そこには(4)でみた労働条件等を記載している必要があります。

その場合、在留資格がまだ許可されておらず、働けるかどうかがわかりませんので、雇用契約書には「本契約は日本政府による就労可能な在留資格の許可または在留期間の更新を条件として発効する」といった条件をつけておくことが一般的です。

(6)会社の経営状態

採用しようとする外国人を安定的継続的に雇用するために、採用する会社の経営業態が安定していることが求められます。経営状態については、実際の審査では決算書等を証明資料として提出します。

なお、企業は、その企業規模等に応じて、カテゴリー1から4までに区分されています。カテゴリー1は上場会社、カテゴリー2は人件費を概ね年間1億円以上くらい支払う中堅規模以上の未上場企業、カテゴリー3はそれ以外の中小企業や零細事業者、カテゴリー4が新設会社のイメージです。

カテゴリー1、2の規模の大きな会社では、ほとんど問題にはなりませんが、カテゴリー3の中小企業で業績が赤字決算である場合などは、雇用の安定性継続性が見込めないのではないかということで、審査が厳しくなる傾向があります。その場合、事業計画書を添付して経営状態について追加の説明を行う必要が生じます。また、新しく立ち上げた会社の場合は、決算をまだ行っていないので、事業計画書の提出が必須となります。

(7)前科や法令違反がないこと

本国で重大な犯罪を犯していたり、国内で犯罪行為を犯していないことおよび法令を遵守していることです。外国人料理人を呼び寄せる際に、日本の入国管理局で技能ビザの許可を得ても、入国する時になって本国の日本領事館でストップがかかることもあります(理由は開示されないためわかりません)。従って、国内外で犯罪行為や法令違反には注意が必要です。

この記事を書いた人

※写真は小生が28歳の頃です(いま40歳)。ご注意ください!
村井将一(むらい まさかず)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJフィナンシャルグループと米モルガン・スタンレーとのジョイントベンチャー)で企業の資金調達やM&Aなどのアドバイスを行う投資銀行業務に従事。在職中、現場業務に従事しながら従業員組合中央執行委員として職場内の外国人や女性の活躍などのダイバシティ推進、労務環境改善活動に従事。専門は外国人の在留資格手続きに関わるコンサルティング及び財務コンサルティング。入国管理局申請取次行政書士・CFP(Certified Financial Plannner)・日本証券アナリスト協会検定会員

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