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日本の在留資格(ビザ)の種類【2022年版】

 日本における在留資格(ビザ)の種類【2022年版】


 

外国人が日本に在留するためには入管法で定められた在留資格が必要になります。世の中では在留資格のことを「ビザ」と呼んでいることが多いかと思います。本当は「ビザ(VISA)」は、外国の日本大使館などが入国のために発行する「査証(VISA)」のことを指し、入国後日本に滞在するための在留資格とは異なるのですが、日常生活ではビザと呼んでいてもほとんど問題は無いと思います。

在留資格は、日本では現在29種類があり、おおきくは、①働くことの出来る就労系在留資格(各種就労ビザ)、②働くことの出来ない在留資格(短期滞在、留学、家族滞在など)、③日本人との結婚などの身分関係に基づく身分系在留資格(配偶者ビザなど)、に分けられています。それぞれに在留資格の要件、活動できる範囲、在留期間が定められています。

 

日本で働くことができる在留資格

外国人が日本で働くためには、活動制限の無いいわゆる「身分系在留資格」または職業や職務内容などに活動制限がある「就労系在留資格」のいずれかを持っている必要があります。

(1)職種や業種に制限なく働くことができる在留資格

永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の在留資格は、いわゆる「身分系在留資格」と呼ばれ、職種や業種に制限なく働くことができます。日本国内での活動に制限はなく、どのような職種や業種でも就労することができ、また、他の職業に転職することも自由です。原則、日本人と同じです。日本では、原則いわゆる現場業務、単純労働とみなされる職種で外国人が働くことが認められていませんが、これらの身分系在留資格を持っている外国人は、単純労働としての職種でも働くことができます(「単純労働」については後述)。

採用する企業等が身分系在留資格の外国人を採用する場合、日本人と同じように幅広い分野や職種で働いてもらうことが可能です。

業種職種に制限なく働くことが出来る在留資格

(2)職種や業種に制限がある在留資格

続いて、職種や業種に制限がある在留資格(いわゆる就労ビザ)を見ていきましょう。
身分系在留資格と呼ばれる在留資格以外で、日本で働くことのできる在留資格(いわゆる就労ビザ)は、それぞれの職種などで細かく要件や活動できる範囲が定められており、在留資格で定められた範囲を超えて異なる業種や職務内容で働くことはできません(図表2をご参照)。

もしも、現在の在留資格で認められた活動範囲を超えて働いた場合(働かせた場合)には、その外国人は不法就労となり、在留資格が取り消され、本国へ帰国しなければならない場合があります。また、雇用主側も「不法就労助長罪(入管法違反)」に問われる可能性もあります。

活動制限のある就労系在留資格

代表的なものには、大卒以上の学歴の技術者やホワイトカラー職員等を対象とした「技術・人文知識・国際業務」「高度専門職」、大学教員のための「教授」、特定の職種を対象とした「法律・会計業務」「介護」外国人経営者/経営幹部のための「経営・管理」などがあります。

これらの在留資格には、それぞれに取得できる要件が細かく設定されていますが、例えば、①外国人が一定の学歴や職歴などがあること、②雇用主側の企業での職務内容・活動内容が実質的に在留資格の要件と合致しているか、などがあります。

業種や職種によって取得すべき在留資格(就労ビザ)が違いますので、当初取得した在留資格で決められた範囲外の仕事をさせることはできません。したがって、外国人を中途採用する場合、その在留資格は前に勤めていた会社での職務内容に基づいて許可された在留資格(就労ビザ)ですので、当社の職務内容で働けるかどうかを事前に確認する必要があります。もしも、前職で認められていた職務内容の範囲と異なる業界や職種で働こうとする場合には、改めて入国管理局へ在留資格の変更を申請して、許可をもらわなければなりません。

外国人の単純労働は原則認められていない

上記の就労系在留資格では、所謂現場業務、単純労働を認めていません。現場業務、単純労働とは、明確な定義がないものの、学歴や職歴などの専門的・技術的な素養や背景を必要としない業務を指し、実務上は以下のようなものがあります。

現場業務・単純労働とみなされる職種例

そこで、入管法改正により「特定技能」という在留資格を新設して、特定技能で指定された14業種の職種については、上記のような所謂現場業務、単純作業とみなされていた職種であっても従事できるようになりました。



働くことが原則認められていない在留資格

続いて、働くことが原則認められていない在留資格を見ていきましょう。
日本の大学、専門学校、日本語学校などの留学生の在留資格「留学」、外国人が扶養する配偶者や子である「家族滞在」、収入を伴わない学術や芸術上の活動や研究を行う「文化活動」の在留資格は、原則日本で働くことはできません。

しかし、学費や生活費を補うためにアルバイトをする場合には、資格外活動許可を得ることで働くことができます。資格外活動許可を受けずにアルバイトをすると、罰則を科せられ退去強制の対象となります。外国人本人だけでなく、雇用主企業も罰則の対象になります。

資格外活動許可を取得しても、働く時間には制限があります。「留学」「家族滞在」には包括的に許可が与えられ、週28時間まで働くことを認められます。また、「留学」の場合、学校で定められている長期休暇期間中は1日8時間まで認められます。この制限時間を超えて働くことはできません。ただし、水商売やパチンコ店などの風俗営業で働くことはできません。

資格外活動が許可される前に働き始めることは違法行為になります。必ず資格外許可を取得してから、仕事を始めなければなりません。

現在日本では外国人が単純労働で働くことは認められていないため、コンビニや居酒屋の店員など単純労働とされる仕事には、多くの留学生がこの資格外活動許可を通して、アルバイトとして働いているといわれています(そのうち特定技能(外食)等の在留資格で働く人が増えてくるかもしれません)。

したがって、外国人留学生等をアルバイトで採用する際には、「資格外活動許可」を取得しているかの確認(在留カードに記載されているかどうかを確認)と週28時間以内(留学生の場合は夏休み等学校が休みの時期は40時間以内)の労働時間の順守と、留学生の卒業後に採用する場合には、(1)または(2)で示したような日本で働くことのできる在留資格へ変更する必要があります。

 

まとめ

募集している職種で外国人を採用/就職できるのか調べてみる
外国人が日本で働く場合、在留資格の種類に応じて就くことができる職種などが定められています。

募集する/している職務内容がどの在留資格に当てはまるのか、
応募してきた外国人はどの在留資格を持っているのか、
入国管理局から許可が下りそうなのか
を事前に調べてみる必要があります。

 

入国管理局から許可されそうか否かは、入管法令や当局の運用について十分な知識や経験がないとよく分からないと思いますので、外国人の採用/就職を検討するに際しては、行政書士などの専門家に事前に相談してみると良いと思います。

この記事を書いた人

村井将一(むらい まさかず)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJフィナンシャルグループと米モルガン・スタンレーとのジョイントベンチャー)で企業の資金調達やM&Aなどのアドバイスを行う投資銀行業務に従事。在職中、現場業務に従事しながら従業員組合中央執行委員として職場内の外国人や女性の活躍などのダイバシティ推進、労務環境改善活動に従事。専門は外国人の在留資格手続きに関わるコンサルティング及び財務コンサルティング。入国管理局申請取次行政書士・CFP(Certified Financial Planner)・日本証券アナリスト協会検定会員

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