いま中国本土の人は日本で会社設立ができない?
中国本土の人は日本で会社設立ができない?(印鑑公証書)
最近、中国本土(香港以外)では、日本での会社設立に必要な、印鑑証明書(=公証処で発行される印鑑またはサインの公証書)を発行してもらえなくなったという声が聞かれるようになりました。これは、ここ最近おこっている事情のようです。
印鑑証明書は、会社設立の際の発起人の定款認証、会社設立の登記申請の際にも必要な書類です(登記申請時は取締役それぞれの印鑑証明書が必要)。すなわち、印鑑証明書がないと会社が作れないことになります。会社が作れず、代表取締役などに就任できないと、経営管理ビザを取得することが出来ません。
(参考:中国の個人・法人が日本で会社設立する場合)
中国の印鑑公証書、サイン公証書が取得できない場合
そこで、中国本土から、経営管理ビザを取得して、日本で事業を行おうとする場合は、様々な選択肢(直接経営管理ビザを取得する以外の方法)を検討しなければならないかもしれません。
他方で、日本の入国管理局には、直接経営管理ビザを申請せずに、代替えの方法・オプションを検討する際は、上記の事実や理由を予め明確に説明する必要があります。これは、後日、虚偽申請とされないためです。
現地当局の事務運用の変更によって、日本での会社設立、その会社設立にともなう投融資、日本の会社での役員就任が難しくなったことは事実であり、それは申請人の瑕疵では無いので正々堂々と説明及び交渉を行い、整斉と正面突破すべき事柄と思っています。
個々人の状況によって、選択できる方法が違ってくると思いますので、注意が必要でしょう。中国本土からの経営管理ビザ申請についてお悩みの方はご相談ください。
この記事を書いた人
村井将一(むらい まさかず)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJフィナンシャルグループと米モルガン・スタンレーとのジョイントベンチャー)で企業の資金調達やM&Aなどのアドバイスを行う投資銀行業務に従事。
在職中、現場業務に従事しながら従業員組合中央執行委員として職場内の外国人や女性の活躍などのダイバシティ推進、労務環境改善活動に従事。専門は外国人の在留資格手続きに関わるコンサルティング及び財務コンサルティング。
入国管理局申請取次行政書士・CFP・日本証券アナリスト協会検定会員
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