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外国人起業家の廃業(新陳代謝)について

以前、外国人起業家の日本での開業の状況やその属性についてのコラムを書いたことがありますが、「外国人の日本での廃業(新陳代謝)の状況」については、あまり話を聞かないと思いますので、今回簡単にまとめてみることとしました。

廃業する外国人経営者数の推定

日本での外国人の起業や開業については、公的機関や民間シンクタンクなどからも有益な情報がレポートされているかと思いますが、「廃業」については見当たらないと思います。日本での外国人起業家が廃業した際のデータは統計上ありませんが、経営管理ビザの増減数の内訳が1つの参考になりえます。

なお、日本にいる外国人経営者は、永住者や配偶者ビザなどの活動制限のない所謂身分系在留資格を持ち企業経営をしている者、経営管理ビザ(高度専門職を含む)の在留資格で企業経営をしている者に大別できますが、前者はデータが無く、外観的に分析することができません。なお、近年はCOVID19の影響が大きくありますので、巡航速度ではどうだったのかを見るために今回はCOVID19後の数値は除外するようにしています。

 

廃業者数
廃業者数(X)=新規の経営管理ビザ許可数(認定+変更)- 経営管理ビザの純増者数
X=廃業者+母国へ帰任した経営幹部等(僅少)+永住や配偶者ビザへの変更した人(僅少)

 

実際、COVID19の影響のない年の2018年、2019年をサンプルにみると、ざっくり各年約5000人の新規の経営管理ビザ許可が出て、経営管理ビザの純増は約1500人です。ということは、差し引き各年3500人くらいは経営管理ビザの外国人経営者が減少していることとなります。経営管理ビザでなくなった人の人数は、=ほぼ廃業者数とみてよいと思えます。というのは、経営管理ビザで大企業などへ派遣されている経営幹部は全体の総数からは僅少と思われるほか、統計上把握できませんが、経営管理ビザから永住許可申請、配偶者ビザへの変更も実際の現場の感覚からすると殆ど無い(あっても同じく僅少)と思われるからです。

この場合の大まかな廃業率(=経営管理ビザの減少数÷期首の経営管理ビザの人数)に相当する水準を推計すると、約13%、実際は上述の他の在留資格への変更や母国への帰任等が差し引かれるため(13%or less)あたりがイメージされ、これは英国の廃業率(12.5%、2017年)くらいの水準になります。英国の廃業率は先進国諸国の中では高めの水準ですので、日本での外国人起業家には相当程度の新陳代謝(外国人起業家の入れ替わり)が見受けられるといえます。

 

廃業の理由

廃業の理由は、公的な調査やデータなどは無いですが、原則は日本人起業家と同じだと感じています。
事業経営の経験が無い人、学生起業、新規事業(自身が手掛けたことの無い事業)での起業の場合は、日本人と同じように失敗する確率が高く無り、自身が既に母国で営んでいる軌道に乗った事業を日本でも行う場合などの場合は事業が継続しなすいように感じています。なお、母国の収益で「連結ベース(連結決算は特にしていなくとも)」で稼ぎ、日本のエンティティは、出張所のように運営コストのみを母国から業務委託費などで補填するようなケースも多く見受けられます。

例えば、ビジネス経験の無い人や学生起業の外国人などで、売上高が思うように上がらず、事業開始から赤字が継続している場合は、3年くらいすると、「資本」の補填が必要になります。経営管理ビザ外国人の場合、原則最低500万円の資本金でスタートしているところ、在留資格の更新時に債務超過であると在留資格の更新が原則認められないため、赤字の事業体は概ね創業後2年目から3年目くらいで増資が必要となります。多くの場合、増資の引受先は自身、資金の出所は「自身の預貯金、または母国の親」となることが一般的です。しかし、無限に増資資金が出てくるわけではないので、どこかの時点で事業の継続を断念し、廃業(母国へ帰る)を決断することとなります。私の関与している事例では、これが創業後3-4年目くらいに多くなります。

 

ソリューション

不肖ながら約20年金融機関で様々なステージや状況の企業を見てきましたが、事業を営んでいくというものは生やさしいものではありません。また、MBAなどで勉強すれば大丈夫!というものでもありません。こころ優しい誰かが助けてくれるわけでもなく、やるのは自分です。成功する起業家とは、大スターになる俳優や音楽家などに似ていると思っています。

ただ、大成功しないまでも、事業を継続していくための、経営上、財務上のテクニックや考え方は多くあります。特に企業財務の観点では「知らなかった」が故に、廃業を余儀なくされることも多くあるものと承知しています(現在中国で問題になっている一部企業の過剰債務、流動性確保に関する問題はバブル期とリーマンショック前に日本企業が経験したことです)。日本企業の先人たちはバブル崩壊、リーマンショックを経て、生き延びるための術、リスク耐久力を学んできました。例えば、中国恒大と日本の三井不動産、長谷工などの財務バランス、手元流動性を比較すると良くわかります。

したがって、在留資格の更新、資金調達のコンサルティングの際には、その事業の事業力、有事に必要なキャッシュ水準、自身と家族の資力、事業への思い(内心は単に日本に居たいだけだったりする場合も多くある)などを踏まえてアドバイスするようにしています。出血が広がらないように、合理的にビジネスモデルや財務上の致命的な欠陥点を、(元金融マンの視点で)指摘し、一旦母国へ戻り、捲土重来を考えてもらうこともあります。

 

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