帰化しても二重国籍でいられるか?
帰化して日本国籍となったあとも、旧母国の国籍と二重国籍でいられますか?
日本では二重国籍を認めていないため、原則二重国籍となることはできません。
帰化したら二重国籍はダメ
外国人の帰化が認められると日本国籍が与えられ、日本の戸籍に記録され、日本人になります。日本人と結婚をしている場合は、夫婦別姓が認められていないため、夫婦どちらかの姓となります。そして、日本では二重国籍は原則認められませんので、旧母国の国籍は無くなってしまうことになります。
そもそも、帰化を許可する条件として、国籍法には「帰化を許可する時点で母国の国籍を離脱等しているか、日本の国籍の取得によって国籍を失うべきこと」を条件にしていますので、母国の国籍からは離脱しないと法務大臣から帰化の許可をもらうことが出来ません。
第五条 法務大臣は、次の条件を備える外国人でなければ、その帰化を許可することができない。
一 (省略)
二 (省略)
三 (省略)
四 (省略)
五 国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によつてその国籍を失うべきこと。
六 (省略)
2 法務大臣は、外国人がその意思にかかわらずその国籍を失うことができない場合において、日本国民との親族関係又は境遇につき特別の事情があると認めるときは、その者が前項第五号に掲げる条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。
ただし、国によっては外国人の意思にかかわらず国籍を失うことができない場合(その国の制度として国籍の離脱ができなかったり、未成年など一定の身分の人には認めていないなど)があるので、そのような場合は、「日本国民との親族関係や境遇を審査して、特別の事情があると認められるときは、帰化を許可することができる。」と定めています。
この記事を書いた人
村井将一(むらい まさかず)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJフィナンシャルグループと米モルガン・スタンレーとのジョイントベンチャー)で企業の資金調達やM&Aなどのアドバイスを行う投資銀行業務に従事。
在職中、現場業務に従事しながら従業員組合中央執行委員として職場内の外国人や女性の活躍などのダイバシティ推進、労務環境改善活動に従事。専門は外国人の在留資格手続きに関わるコンサルティング及び財務コンサルティング。
入国管理局申請取次行政書士・CFP(Certified Financial Planner)
日本証券アナリスト協会検定会員
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