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香港金融マンに対するビザ優遇措置検討の考察

アウトライン

香港の香港国家安全維持法の影響なども踏まえ、政府・自民党が高度な金融知識のある外国人を呼び込むための優遇措置の検討に入ったとの新聞報道がありました。

自民党は2020/7/1、外国人労働者等特別委員会にプロジェクトチームを設け、今後の国際的な高度人材の獲得競争を鑑み、在留期間を延長する特例適用、受け入れる企業の進出を促す減税など高度な知識を持った外国人の受け入れ環境の整備を急ぐことも議論し、2020年内に金融分野の人材獲得に関する提言をまとめるようです。

香港は国家安全維持法施行で高度な自治が崩壊しかねず、中長期的に国際金融センターの地位が揺らぎかねないとの見方があり、今後その人材獲得の重要性が増すとみられています。

日本で働く高度人材「高度専門職」は、学歴、職歴、年収などをポイント化して70ポイントに達すれば資格が得られます。原則5年の在留資格で条件を満たせば滞在年数が緩和され早期に永住権を取得できることもあります。今般は、金融分野の人材に対し、在留期間を決める点数の特別加算などが議題されるようです。IT関連など先端事業に従事すれば特別加算される特例(=特例によってポイントが加算されて要件である70ポイント以上に達しやすくなる)があるところ、金融分野でも同様の加算が検討されるようです。また、金融人材が働く企業を日本に誘致するため法人税を減免するなど、海外の事例も参考に具体策を議論し、人材の呼び込みにつながる海外企業への投資減税や家賃の軽減策も視野に入れるとされています。

 

アナリスト管見

金融セクターで働く外国人材は、一般的には、大卒以上で有名校を卒業した高学歴かつ年齢が若くても高い報酬を得ている人が多く、日本での職務内容も原則は金融専門職であるため、そもそも日本で就労系の在留資格が取得できないということは先ず無いと思われます。つまり、日本で日系または外資系の金融機関が外国人材を招へいするに際して、現時点においても実務的にはそもそも問題はほとんど無いといえます。

他方で、日本への就労を希望する高度人材は、日本の文化が好きなどの個人的趣向も強く(※多くの場合は英語圏である欧米諸国での就労のほうが人気は高いと感じています)、日本への永住権取得を希望することが多いところ、今般の高度専門職ポイントの要件を優遇することで、その永住権申請への優遇を拡大するというところが目玉になると考えられます。高度専門職ポイントが70ポイント又は80ポイントを超えていれば最短1年の在留で永住申請が可能になります。

しかしながら、高度専門職ポイントは、年収や職務経験年数に加えて、日本語能力や日本の大学等を卒業している場合の加点によってクリアされることも多く、英語と中国語だけを話し、年齢が若く未だジュニア・バンカーで年収がさほど高くない場合、職歴経験年数が少ない場合などは70ポイントにギリギリ満たない事もあります。今般の制度改定では、その他らず米が解消され、多くの場合、若い香港人金融マンが永住優遇措置への対象になるものと考えられます。

ところで、高度専門職の優遇措置には、幼少期の子供の面倒を見る親(所謂おじいちゃん・おばあちゃん)の一時的な帯同を認める措置や本国からのメイドの帯同を認めるなどの優遇がありますが、両親と一緒に暮らしたいという親の長期的な呼び寄せのニーズが高度人材からは極めて多くあります。特に移住の動機が母国や地域の政情不安であるとすると猶更です。しかしながら、現在の日本の在留資格制度では、親の扶養についての在留資格は存在せず、特例的な措置はあるものの、医療費負担など日本国の負担も鑑み極めて厳しいことが現実です。

したがって、今般の改正に併せて、例えば、過年度(実績)及び申請年度(見込み)の世帯年収が30万ドル以上、両親のみ対象、同居必須、それらを1年ごとにモニタリング、あるいは親の医療費のみ医療滞在ビザ(告示25号)と同じく自己負担とするなど、対象者が限定的(報酬の高い中堅からシニアのバンカーや既に成功している起業家など)にならざるを得なくとも、日本での長期的な親の呼び寄せの枠組みを整備することも、この局面においては国益に通じるのではないかと一考察しています。

 

日本証券アナリスト協会検定会員
行政書士
村井 将一

 

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